お代官と越後屋日記 14第14話 派遣受難2 その1本岡と米岡は共に営業担当の派遣社員である。 二人は四国藩のユーザの内でもいわゆるCクラス、Dクラスを担当していた。 いわば正社員が諦めたユーザの世話をしたり 関連会社からの紹介の小さな案件を処理する役目であった。 一応、売上目標はあったがそれはあくまで数字上のものであった。 派遣社員にある程度の目標金額を負わせると、 その分、正社員の受け持つ目標金額が下がる。 正社員は目標の達成度合いによって給与や賞与が変わってくるが、派遣社員にはノルマを課すことができず目標達成が彼らへの至上命令ではないので、その目標設定はそのユーザ層とは関係なく高く設定される。 それでも本岡などはそこそこの成績を上げていた。 |